帰国後の子供の教育

帰国子女の学校の選び方

本帰国後に進学する学校は何を基準に選べばよいか。
入りやすさや、帰国時期から条件を絞る必要もありますが、帰国子女本人が希望している進路、必要としているサポートについてよく考え、ベストな選択をするための学校の選び方について解説します。

帰国子女の学校の選び方(中学・高校)

帰国子女の学校の選び方(中学・高校)

●帰国後の学校生活を考慮する

・学校の立地

通学時間や経路が子どもにとって無理がないか、学校生活を続けるにあたって問題ないか、検討しましょう。
公立・国立の場合は定められた学区内に居住する必要があります。
帰国後の住居さがしにおいても大きく影響しますので、念頭に置いておきましょう。

・日本の生活への適応

現地校や国際校に通っていた、海外滞在が長かったという場合、子どもがスムーズに日本の生活や学校に適応できるかどうか考えましょう。
日本語の遅れなどが見られる場合には、帰国子女のために日本語の補習や教科学習のフォローが充実している学校を選ぶなどの考慮が必要です。

・校風

情報をたくさん収集してもなかなか実感できないのが校風の違いです。
いざ学校に入ってみて子どもが違和感を感じることもあります。
入学前に必ず一時帰国などを利用して、子どもと一緒に見学に行きましょう。

・学力

日本語の授業についていく力や基礎学力についても見極める必要があります。
大学進学校の場合、授業の進度が早いことも考慮すべき点です。
学習塾が行っている模試や説明会を利用してレベルを把握しておきましょう。
受験勉強の計画も立てやすくなります。

●学校の特色を調べる

・公立・国立・私立の特色

公立の場合、中学校ではほぼ同一の教育が行われていますが、中高一貫校、高等学校では国際教養科、国際総合科などが設置されています。
入学後の留学制度や外国人教師による外国語教育に力を入れています。

国立大学付属や私立では、各校それぞれに特色があります。
例えば、帰国子女のほか、外国籍の生徒が多い学校などでは英語以外の科目も英語で授業を行い、外国語としての英語の習得をより高度に実現するための英語イマージョン教育を実施しています。
理科系科目においても国際的な視点で学ぶコースを設置している学校もあります。

・スーパーグローバルハイスクール(SGH)

国際的に活躍するグローバルリーダーの育成を目的としたカリキュラムに取り組む学校で、文部科学省によって認定されています。
私立高校だけではなく、公立・国立高校も認定されています。
国際的なコミュニケーション力としての英語教育や、地域の問題をグローバルな視点から考える、として、環境・社会問題に関する課題研究なども実施されています。

・国際バカロレア認定校

国際バカロレア機構が定める国際的な教育プログラムを実施する学校の事で、修了者には国際的に大学入試資格として認められる国際バカロレア資格が与えられます。

数年間にわたり、思考力、論述力などを養う国際バカロレアのカリキュラムの全てを履修し、最終試験において資格を得ます。
一旦帰国したものの、将来的に外国の大学進学を希望する場合には魅力的な進学先です。
入学資格として認められる海外での義務教育年数を終了しているか、帰国子女として認められる海外滞在年数・帰国後経過年数の条件を満たしているか、これらの点について確認しましょう。

●親子で話し合うポイント

帰国子女と一口に言っても、子どもの性格や適性は様々です。
親子で海外での生活を一緒に振り返りながら、帰国後はどんな学校生活を送りたいか、よく話し合いましょう。

例えば、日本語と英語ではどちらをもっと勉強したいかという点でも、海外生活が長いからと決めつけずに、子ども自身がどう思っているか耳を傾ける必要があります。
また、一時帰国で学校見学に行ったり、塾に通ったりする中で、子ども自身にも日本の学校に行く実感がわき、自分がどんな学校生活を希望しているか考えるきっかけを得ることもできます。

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帰国子女の学校の選び方(大学)

「何を学びたいか」「何を研究したいか」について考えて、希望する学科を選びましょう。
しかしながら、海外で高校を卒業した生徒が日本の大学を直接受験する場合には、希望する学科の入試システムについて早々に検討する必要があります。

●大学の帰国生入試・外国学校卒業生特別選抜

海外で教育を受けた生徒を対象に、日本国内の学生とは全く別枠で試験が実施されおり、「帰国生入試」「外国学校卒業学生時別選抜」「外国学校出身者のための選考」などの名称があります。
受験資格は主に日本での学校教育12年に相当する課程を修了していること、あるいは国際バカロレアや外国の大学入学資格(フランスのバカロレア資格、ドイツのアビトゥア資格)を所得していること、などが挙げられます。
希望する学科が外国学校卒業生入試、あるいは帰国生入試を行っているか確認しましょう。

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●書類選考と面接による推薦入試・AO入試

推薦入試、AO入試を実施する大学が増えています。
いずれも自己推薦による小論文・面接などで合否が判断されますので、海外での経験をアピールする準備をしっかりすることで合格を目指すことができます。TOEFLなどの語学資格も考慮されます。

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帰国子女の学校の選び方(留学)

日本に帰国して進学するのではなく、海外の学校へ進学する選択肢もあります。
現地校やインターナショナルスクールに通っていて、外国語が得意であったり、学びたい分野が海外の学校で学べると考える場合には検討しましょう。

この場合、子どもは海外で一人暮らしをすることになりますので、ボーディングスクールと呼ばれる全寮制の学校を選択する、もしくは赴任地での生活が長くなれている場合には、そのままアパートを探して住むという選択もあります。

【関連記事】ボーディングスクールへの進学について

方針が決まったら入試対策と同時に、滞在ビザについて確認し必要な手続きを行いましょう。
赴任中は赴任者の就労ビザとその帯同家族ビザで滞在していますので、留学生ビザなどに変更する必要があります。

帰国子女の進学に関する参考書籍

帰国子女のための学校便覧2018―小学校から大学までの入学・編入学ガイド

内容紹介より
小学校から大学まで、日本全国の受け入れ校を網羅した入学・編入学ガイドブック。
本書では、お子さんが充実した学校生活を送ることができるよう、すべての学校段階での帰国生受け入れ校を可能な限り網羅し、小・中・高および大学・短大併せて約1,200校と約90の教育委員会の情報を掲載しました。各学校の入学・編入学資格、条件や入試日程、選考方法、受入後の指導内容の概要を紹介しています。

詳細を見る

海外・帰国生のためのスクールガイド Biblos (2018年度版)

内容紹介より
海外から帰国して希望する日本国内の小学校・中学校・高等学校・大学を目指す海外・帰国生のための進学資料集。入試ガイダンスや中学・高校の転入編入情報、大学の入試要項などを収録。

詳細を見る

帰国子女の学校の選び方に関してのQ&A

Q1.学校を選ぶ際に親として心得ておくべきポイントは?
帰国生枠を用意している学校のメリットは、受験科目が配慮されていることや、海外居住経験のある生徒が多く馴染みやすい、帰国生向けのカリキュラムに力を入れている、といった点です。
しかし、基本的には子どもの適性や性格、興味などを尊重して学校選びをするのが一番ですので、帰国生枠はあくまで一つの方法と考えておきましょう。
Q2.進学について親子で話し合うポイントは?
将来的にどのような進路を希望しているのか、よく話し合いましょう。また子ども自身がのびのびと学校生活を送ることができるかどうかは、校風に大きく左右されます。必ず一時帰国などを利用して、一緒に学校見学に行きましょう。学校見学などを通して、子ども自身に日本の学校へ行くことや受験することに対する実感が生まれると、どのような学校生活を希望しているか、より明確に見えてくることもあります。
Q3.学校はどのように探したら良いでしょうか?
塾や各教育機関が海外でも学校説明会を行っていますので、お近くで開催される際には積極的に参加しましょう。 また、学校案内等の資料には入試情報や入学体験談などがまとまっているので、お目当ての学校が見つかったら、学校のホームページから資料を取り寄せてみましょう。学校によっては、デジタルデータで観覧可能な場合もあります。

帰国子女の学校の選び方まとめ

①学校を探すときは、日本の生活への適応や学校の教育方針、入学方法などに注目し冷静に研究しましょう
②一時帰国で必ず学校見学を。校風は実際に足を運ばないとわかりません
③帰国以外の選択肢も。海外の学校への進学も可能です

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