夜、22時を迎えようとしていた頃。
夜更かしをしないこの国はすでに静まり返り、外を走る車もほとんどいなくなっていた。
我が家もカンカンがひとしきり遊び、何やらおしゃべりした後でそろそろウトウトし始めた頃。
突然、ぶおーーーーーーーん！と何かの機械が作動する音がし始めたかと思った途端、非常警報が鳴り始めたのです。
マンションなので全室一斉に流れる緊急放送？でも、声の主は自動音声。ここは最上階。火災ならすぐ逃げないと大変なことになる。
慌てて廊下に出てみると、かなり高齢の老夫婦だけが「何が起こっているのかさっぱり分からない」「消防車を呼ばなければいけないのでは」と言っている。同じフロアに部屋が少なく、ほかの人たちはどうやら夜間の仕事で不在らしい。
老夫婦と赤ちゃん連れのウチだけ火災の最上階に取り残されたらどうしよう…！！
ざーーっと血の気が引きました。何しろ日本人がいない。言葉が分からない。電話をかけて確認する相手もいない。そして何より、セキュリティがしっかりしているとばかり思っていたのに、超普通の時間帯＝昼間しかスタッフがいないことを初めて知ったのです。
不気味に鳴るサイレン。無機質な自動音声が余計に怖い。ベランダから下を見ても全く人が騒いでいる様子もなく煙も見えない。心細くて怖くて、でもカンカンだけは連れて逃げなきゃと抱っこひもをスタンバイしていました。
そのうち、サイレンと音声だけが止まり、消防車がやって来た様子…静かなので、来ただけできっと誤作動か何かだったのだと少しほっとする。どこかの部屋でタバコか料理でスプリンクラーでも作動しちゃったのかな？
信じられないことに、これだけ怖がらせておいて原因は謎のまま。
時間外労働など存在しないオージー、夜中じゅう何かの機械音がぶおーーんと作動し続けていたのに誰も止めにきやしません…。
今朝になっても何事もなかったようになってました。ありえない…みんな何も言わないのか！？
24時間交代で誰かが常駐、が普通だと思っていたのでショックでした。。。
日本ならなにはともあれ通報！だと思うけど、こちらは何もないのに下手に消防を呼ぶとお金を払わされるので状況を確認しなければなりません。
特に私は言葉が通じないので、自分の判断でカンカンを守らねばと思いました。
今日は9月1日かー。
…
まさか防災訓練じゃあるまいな？ （あってたまるか！）
