初TIME

寒い！何でこんなに寒いねん？

この国をナメとった。もう少し勉強しとくんやった・・・。

まだおいらが日本の会社に勤めていた時。
出張でニュージーランドへ飛んでった。

正直、あんまりピンとこなかった。ラグビーの国。
オールブラックス。それだけやった。
あっ！そうそう国鳥キーウィも！

その当時はオーストラリアの出張が立て続いていて
それなりに暖かい気候だった。

「オーストラリアにも近いし。まっ良い所なんでしょ。」

そんな感じで会社の出張要請を快諾してしまったおいら。

会社でチケットと時刻表を渡される。
これが結構楽しみ。どこの航空会社を使うのかで
出張への気分がかなり変わる。

ちなみに恐ろしいと思ったのはイランの国内線。
飛行機じゃなくて・・・人々の行動が・・・。

チケットを見てみるとニュージーランド航空。

ふと思った。
「JALは乗ってるけどANAは乗れんな。今回もそうか。
　ANAはいつのれるんやろう？」

当時同僚達は「ANAは良かった。」といっていた。
おいらは見放されてるんやろうとつくづく思った。

出張当日。
特に軽い足取りでもなく重い足取りでもなく
空港で全てを済ませ飛行機に乗った。

飛行機内には老人会の人達であろうツアー客が結構
乗っていた。初めての海外なんでしょう。
飛行機に乗るのももちろん初めて。
シートに座るなり子供のような輝いた目で色々と
触っては隣の婆さんとか爺さんとかとワイワイしていた。

おいらはその光景を見てなぜかほのぼのとしてしまった。

その光景を台無しにしたのが爺さん婆さん達の前部シートに
座っていた、偉そうにして、スーツできっちり決めてきていた
ビジネスマン。

この、おっちゃんの通路挟みの隣に乗っていたのが
おいら。

後部座席の爺さんがテーブルを閉める時にたまたま
強く押してしまったので前部座席まで振動がいってしまった。

それが気に入らなかったのかこのアホビジネスマン。
「何やってるんだ！いい加減なことするな！恥を知れ！」
といきなりまくしたてた。

後ろの爺さんは謝っていたが、もう少し考えて話をしろ！
アホビジネスマン！大体やな、到着まで何時間かかると
思ってるんや！スーツでびっしり固めてきてもグシャグシャに
なるのわかるやろう！

おまえのそのヒゲそりうるさいねん！自分のことばっかり
考えて！！！！

ムカッ腹たちながら飛行機は無事オークランドに到着。

問題はここから。おいらが行く所はウェリントン。
そう、トランスファーしなければならなかった。
困ったのは当時（今はしりまへん）なぜか国内線は
違う場所にあり一度荷物を受け取ってからバスに乗り
航空の敷地内（多分）にある国内線乗り場に行かなければ
ならなかった。

本当に無茶をするうちの会社や。とつくづく思った。
なぜって、英語知識ゼロの男が国内線に乗る為に
シャトルバスを見つけなくてはいけないのやから。

まー初めての出来事やった。

とりあえず人を見つけた。
「えっと･･･エクスキューズミー？」ここまでしか英語が
でてけえへんかった。
もっていた紙を見せるとその人はシャトルバス乗り場を
案内してくれて（国際線のアライブ玄関から確か本当に
　　　　　　　　すぐそばにあった気が・・）
「Waiting here for your bus.OK?」
といわれた。
「サッ、サンキューーー。」と礼をいうと親指をされた。

そのシャトルバスに乗って次に向かう場所は最終目的地
ウェリントン！

いやーしかし、初っていうのは焦るよね。