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理研・STAP細胞の論文問題 ― 自分の勉強としての現状まとめです


※ 専門外であるため理解不足、勘違いの部分もあるかも知れません。その場合には連絡をいただけるとありがたく存じます。


浅田真央の演技はみていないのですが、フリーでは頑張ったようですね!メダルは逃しましたが、果敢にトリプル、トリプルアクセスにチャレンジして6位入賞は立派だったと思います。


さて、これは科学の世界ですが、もう一つ気になっていることがあります。


私も先月取り上げたのですが、理研の小保方さんのチームによる"世紀の大発見"が、その後、論争となっています。こちらで目に触れる日本のマスコミなどの情報から、私は「不注意から一部写真の使い方が不適切であった」という程度の認識でしたが、疑問はもう少し根が深いようですね。中にはSuspiciousという言葉も見られます。



これらの疑問は下記リンクに概ね集約されていると思われます。


このブログを書いているPaul KnoepflerはUC Davis(カリフォルニア大学デービス校)の助教授であり、米国内でもStem Cell Researchの世界で極めて注目されている研究者の一人です(Wikiにもなっています)。見る限りではフェアな疑問であり、小保方さんらは答える必要があるでしょう。


私なりに事実関係を整理すると次のようになるでしょうか(アメリカ時間の2/21/2014現在) 。参考リンクを下につけましたが、1本読むとすると 8) のNature Newsがお勧めです。


発端
1. Natureでの論文掲載後、研究者の匿名SNSであるPubPeerやブログなどで一部の画像の使用方法について疑問が提示された。


論文で指摘された点A. 2011年の論文(Natureではなく、Tissue Engineering)
1. 1枚の万能細胞の存在を示す実験結果の写真が、反転して別の実験で万能細胞の存在を示すデータとして重用されていたように見える(Nolan注:裏表反転ではなく、上下反転と思われるが専門ではないので推測です)

B.  Nature掲載の2本の論文で指摘されている点
1. 一つのゲノム解析結果のデータで加工された可能性がありうる(複数レーンのうちの一つのレーンで))
2. それぞれ独立の実験から得られたとされる"二つのSTAP細胞からできた胎盤"の写真が酷似している (strikingly similar)


  
The problems in the two recent Nature papers (Obokata is a corresponding author for both; Vacanti is a co-author of both and a corresponding author for one) also relate to images. In one paper1, one of the lanes in a genomic analysis seems to be spliced in. In the other2, images of two placentas meant to be from different experiments look strikingly similar. 8)
  


現在の状況
A-1.
共同執筆者のHarvard大Vacanti教授(麻酔科医)がTissue Engineeringに対して訂正を申し入れた8)
Vacanti教授曰く、「honest mistake」で論文の結論等には影響しない

B-2
論文中の写真の誤り(Bの2と思われる)に一部不注意による誤りがあったのは事実であり、若山教授(Natureの2本の論文の共同執筆者)も認めている 1) 2) 5) 8)
若山教授曰く、「a case of simple confusion」で論文の結論等には影響しない

B-1
私自身が情報をまだ見つけられず

理研が内外の専門家のチームによる調査を始めたほか、Nature誌による調査も始まった 1) 2) 5) 6) 8)

上記の(結果的に)不適切な使用が不注意によるのか意図的なのかという最終判断もまだ調査中なのであろう(Nolan推測)

第3者機関による追試では、まだ再現できていない 3) 6)  7) 8)

手法についての詳細を開示するように複数機関が求めているが、まだ回答がない 8) 6)

論文の共著である若山教授が「必ずしも簡単に再現できるわけでなく、自身も論文発表に先立ち再現できなかった」と言っている 8) 2) 6) 7)

  
Wakayama replicated the technique in his lab before the study was published, but hasn’t done it successfully since then, he told Nature.
  

(Nolan注:STAP細胞は誰でも簡単に出来るという当初の触れ込みと大きく異なる)


Nolanの雑感
もちろん全体的には冷静な人が多く、まだまだ慎重な議論が必要だという雰囲気です。最大のポイントは第3者機関のチームによる追試、つまり第3者たちが小保方さんらが発表した手法を使って同じように万能細胞を作れるかとうかにかかっています。


結論が出るまでには数ヶ月から半年、あるいは1年くらいかかるでしょうか。


特許申請の関係で詳細な方法全てを記載していないのかも知れないという説もあるようですが、これも今後はっきりしてくることでしょう。手法の詳細については別にもう1本の論文が出てくるということです8)。(これも異例ではあると思いますが)


私も"快挙"のニュースに大喜びした一人で、発見自体は間違っていなかったと信じたい気持ちで一杯です。本人や理研だけの問題ではなく、おそらく日本のアカデミーにとっても大きな局面を迎えていると思います。


分野は違いますが、過去物理学の世界では量子力学の解釈や妥当性について、20世紀初頭には大きな論争を繰り広げられたと記憶しています9)。論文として既にこれだけのミスが指摘されているのも多少お粗末な気もしますが、今回も同じように大論争を繰り広げながらも、最後はやはり"大発見であった"となってくれれば嬉しいのですが・・・


その一方で、事実は事実としてどうなのか、冷静に調査の成り行きを見守りたいと思います。






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カリフォルニアの陽射しの中で Nolanの英語とアメリカ生活のブログ♪

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