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帰国報告への反応(3)アメリカ人ママ友たち

 
 
 
クラスに一斉メールを送って みんなに帰国を知らせた後、
学校にお迎えに言った時の ママ友たちの反応はいろいろだった。
「残念だわ~」とアメリカ人らしく 
ハグやキスで 別れを惜しんでくれる人がいれば、
「別に関係ないわ」と 相変わらず無視、の人もいる。
 
 
これらの反応は 予想の範囲内だったものの 
意外だったのは 親しかったアメリカ人ママ友の中に
「怒っている人」がいた、ということ。
 
 
 
特に 子供同士も仲良く 個人的に親交のあったアリッサは 
めちゃくちゃ 怒っていた。
 
 
 
彼女とは アメリカに来て数か月の頃に 友人のパーティーで知り合った。
その時は 会話が弾み お互い波長が合う事を感じたものの それっきりだったのだが その後 息子同士が同じ年齢だということがわかり しかも 入学してみると 同じクラスになるという奇遇により 1年後 再会した。
 
 
その後 うちの息子とアリッサの息子は とても仲良くなり 家も近かったので よくお互いに子供を預かりあったり 一緒に 校庭で子供を遊ばせたりしていたのだ。
 
 
 
その日も 子どもを校庭で遊ばせていると アリッサがやってきた。
 
 
 
いつもなら 笑顔で しゃべりながら近寄ってくるのに 
私の顔を見るなり 彼女は あからさまに ぶすっとした表情を浮かべ 
そのまま ドスドスと歩いてきた。
 
 
 
そして 開口一番。
 
 
 
 
「Well,  You must be VERY happy」
 
 
ご帰国が決まって さぞかし 貴方たちは うれしいでしょうよ。 
こっちの気も 知らないで! (日本語だと そんな感じかな・・・)
 
 
 
私は 予想外の彼女の言葉に 面食らった。
 
 
 
とりあえず 誤解は 解いておきたかったので、
 
「 いやいや、私たち ハッピーではないよ。 
  みんなに 仲良くしてもらってきたから 帰国が決まって 
  子供たちは大号泣だったし わたしも 悲しいよ 」と 説明するが 
 
アリッサは 取り合ってくれない。
 
 
バイバイを言われる方の 彼女の子供たちだけが悲しくて 
私たちは 自分の国に帰るのだから 悲しくないだろうと言う。
 
 
「 どうせ 私たちのことなんて どうでもよかったのよね。
  だいたい どうして帰国が決まったことを
  もっと早く 言ってくれなかったのよ。 」
 
 
 
 
 
アメリカ人は アメリカ以上に素晴らしい国が 
この世に あるわけがないと思っている。 
たいていの外国人は 移民として 永住の覚悟でやってくるし、
なかには まともなビザを持たないのに 
不法に居座ろうとする連中が わんさかいるのだ。
 
 
 
それなのに この日本人たちは こんな素晴らしい国を たった数年で去るという。 同じ学校の仲間として これだけ仲良くしてきたのに 私たちを置いていくのか? 一体 何が不満なのだ?
 
 
 
アリッサの怒りは そんな 私たち日本人に対する無理解から来ていたのかもしれない。
 
  
 
アメリカ人には 我々のように 数年単位で 世界中に飛ばされる 
日本人駐在員の宿命が まったく理解できないのだ。
 
 
 
 
こういう時、アメリカ人の世間知らず(世界知らず?)なところや 
相手の気持ちを想像する能力が 極端に低いことを責めるのは簡単だが 
これまで 何百人もの日本人が駐在しながら 私たちが 涙ながら帰っていくことを アメリカ人のほとんどが 知らなかったとは いささかショックだった。
 
 
 
アリッサだけではない。
多くのアメリカ人が 日本人のことを このような 冷やかな目線で見ている。
 
 
 
どうせ 子供に英語を習わせたくて 腰掛け気分でやって来ただけ。
最後は あいさつもなく お土産を抱えて 大喜びで帰っていくだけ。
 
 
 
 
実際 別れの挨拶をするたびに 
「 どういう気持ち?」 
「 うれしい? それとも 悲しい?」 などと聞かれることが多かったので いかに 子供たちが 必死でアメリカになじもうと努力し いかに今、 友達たちとの別れを惜しんでいるか、
そして どれだけ 一か所に留まりたいと希望しても 
世界の さまざまな国で働かなければならないのは 
多国籍企業で働く 小さな島国の日本人として 
仕方がないことを 説明し続けるしかなかった。
 
 
 
 
”異文化理解”と簡単に言うけど サヨナラひとつをとっても
実際は このぐらい お互いの考えていることには差があるわけで、 
わたしたちは 一つ一つの個人的なつながりの中で 
日本人としての 気持ちや考え方 ライフスタイルを 
逐一 説明していくしか お互いを知る道はないということだ。
 
 
 
そんなことを 最後に最後に 身を持って考えさせられた出来事でした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
まだまだ つづく
 
↓ ↓ ↓
 
 
 
 
 
 

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