帰国が決まったら 周囲の人には
引越しの１か月ぐらい前までには 知らせておきたいですね。
社内文書で出回ったり 異動情報がくまなく流れる会社と違って
駐妻の場合は 自分で 各方面に挨拶をし、
子供のお稽古ごとの関係先などにも 報告しなければなりません。
自分のものも含めて 自動継続される 習い事が あるので
キャンセルの手続きをしなければいけないというのもあります。
これが 実は けっこう多岐にわたっていて 大変なんですよね。
漏れがないようにしないといけないし、順番にも気を遣います。
数年間 生活をしていると 異国の地でも
それなりに 自分たちの生活が広がっていたのだなと実感する瞬間です。
各方面の反応は いろいろ違っていて 興味深いものでした。
１、子供の友達たち
娘も息子も 仲の良い友達たちには 自分たちで
学校の休み時間などに そっと伝えました。
娘の親友のジェシカは 「ガーーン」といった様子で
学校では なるべく平然としていたものの
その日の夜は 一人 ベットの中で 号泣したそうです。
子どもでも あまりに悲しいときは
意外と その感情を 表に出さないんですよね。
息子の親友のベンも 遊んでいる最中に 息子の口から
帰国のニュースを 伝えられました。
息子は 家では 号泣していたくせに 友達には
「 おれっち 日本に帰るんだ！ 」風に 平然と伝えたらしく、
ベンも その場では 冷静に受け止めていたそうです。
しかし いよいよ最後という日。
クラスの女の子たちは スラスラと
「 寂しくなるわ～ また 会いましょう～ 」と お別れの言葉を言うのですが
ベンは 怒ったような表情で 押し黙ったまま 息子と目を合わそうともしません。 息子も然り、です。
男同士というのは この年齢（６歳）でも けっこう 複雑なんですね。
まるで 小学生の国語の読解力テストに出てきそうな 二人の様子でした。
ちなみに ５，６歳というのは 特に男子は 精神年齢に差があるようで
同じく 息子の親友であるロナンは 鼻を垂らしながら
「 そっか～ 日本に引っ越すのか～
でも 夏が終わったら また アメリカに帰ってくるんだよね 」と 何回 息子が説明しても 同じことを言っていました。
もう会えなくなる、の意味が分からない、
この無邪気な幼さにも 目頭が熱くなりました。
そこから 年度末の学校最終日まで 子供たちは それぞれのお友達と
プレイデートをしたり お泊りをしたりと 大忙しでした。
引越しの準備が大変だろうから 遊びながら預かってあげるわ、と
たくさんのアメリカ人ママ友が 申し出てくれたのには 助かりました。
相手のお宅に連れて行ってもらい 晩御飯までごちそうしてもらって
最後は 送り届けてもらうことも しばしば。
子供たちにとっては 毎日のように お友達の家に呼ばれ 長時間遊び
最後だから特別とはいえ まるで 夢のような日々でした。
（つづく）
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